おはようございます。
イノリノエ、最初の投稿です。
イノリノエでは、人類社会や地球に対して参加者の皆さんと祈っていく、という活動をしていきます。どうぞよろしくお願いします。
この思いの始まりは、今となってははるかな昔です。20年前のまさに今月(8月)、ふとしたきっかけで「人間社会はこのままではいけない!人間社会を良くしたい」と僕は強く思うことがありました。それから教員を目指し、違うと思い小説家を目指し、これも違うと思い諦めた頃にヒーリング能力が目覚めました。その時僕は「この力で世界を救える」と本気で思いました。それは誇大妄想かもしれませんし、正しい直観かもしれません。まだ結果が出ていないので分かりません。ただ自分が自分の内側で感じる初めてのこのチカラは、僕にそれだけのことを平然と思わせたことは事実です。
最初の頃、僕はヒーリング能力の功罪や危険に対してまったく無知でした。良くも悪くも自由に自分の思いのままに使っていました。僕は「人間は肉体が健康になれば精神も幸福に満たされる」と楽観的に信じていました(今は話はもう少し複雑だということを理解しています)。何もかもが新鮮だった最初の時期、僕は出歩けばその先で出会う人たちに随分な量、無料でヒーリングをし続けました。風貌が変わっているので「何をしている人ですか」と訊かれるのは今も変わりませんが、そこから自然とヒーリングの話になり、ヒーリングを実際にその場でしてあげます。するとものの数秒で症状が治るのでみんな驚きました。僕はますます力への確信を深めました。同時にアトリエにもお客が来るようになり、僕はようやく27歳で経済活動を始めるに至りました。仕事の仕方は今より全然無防備でした。相手のすべてを汲んであげてボロボロになることしばしばでした。
だんだん僕は、お金をもらうことへの責任や、正しく理解されないことへの不満や、結果が出ないことへの焦りや、結果を出すことへの手堅さを、知らず知らず求めるようになっていきました。最初は手に余ったヒーリング能力もそのうちコントロールできるようになって、より良い仕事を出来るようになっていきましたが、一方で「自分のためより社会のため」「人のためより地球のため」という自分の本来の感性を弱らせていってしまいました。自分の中に満たされない何かが残り、それが「奉仕の営みをしていないからだ」と分かった後でも「でも世の中を良くするなんて結局出来ないだろう」と諦めている自分に気が付きました。
それから過去の思いを鮮明に蘇らせようと努めました。ヒーラーになる前の時代、僕が思い描いていたのは「人間は美しい。人々がその美しさで共鳴し合えば地球はもっと良い星になる」というものでした。僕は慈善や保護などの具体的な活動もさることながら、心がもっと大切、と位置付けています。多くの人は「人間はみんな弱みがあるし、問題もあるし、仕方ない、それで良いでしょうそれなりで」と言っています。でも僕は弱さで馴れ合うのではなく、素晴らしさを讃え合う関係の方が理想的だと思っています。ただ勿論、そこには努力や自覚が必要です。「そういう目」で世界を見て、「そういう心」で世界に生きていく毎日が必要なのです。馴れ合いは楽な道です。でも「いいでしょう、これくらい」「仕方ないでしょう、こういうことは」という馴れ合いこそが世界を破滅に向かわせていく元凶なのです。世界の問題や個々の人生の問題のほとんどは、「曇った心」が甘やかした結果としての現実だと僕には思えます。
祈るということは宗教的な営みではなく、一人一人の日々刻一刻の在り方だと僕は思っています。出会う人に感銘や勇気を与え、寛容さと賢さをもって接してくれる人は、その存在自体が祈りです。なぜならその人と会ったことで、今よりも豊かで優しい人生の風景を見るきっかけを、誰かが得られるかもしれないからです。つまり「世界が幸せになりますように」という祈りはこうしてこうして具体的に、心から心へと伝わってきます。
祈る心というのは、「私は祈っていますよ」などと言わなくても、出会う人の心の隅っこに音もなく伝わるものです。それが今すぐではなくても、遠い将来に幸せの種を蒔くことになります。
祈りは、とても難しいものです。一人では保ちにくいものです。また今すぐの結果が見えないので「こんなことが本当に意味を為すのだろうか」と思いがちなものです。それで僕はイノリノエでは祈る心を参加者の皆さんと共有し、共に祈るということをしていきたいと考えています。僕は舵取りの役ですが、それ以前に一参加者です。
イノリノエを開催するごとに、僕はこの『お便り帖』に感想やレポートなどを書きますのでその回の参加者の皆さんにはお返事を、短くても結構ですので書いて頂きたいと思っています。またイノリノエはやがては外で人を集めるなどして活動を発展させて頂きたいとも思っていますんで、ピンと来た方はお声かけ下さい。
長くなりましたが、第1回開催に先駆けてイノリノエのあらましについて書いてみました。
お読みくださりありがとうございます。
河邊正則
イノリノエの立ち上げに寄せて素晴らしいメッセージをありがとうございました。
シェアしてくださった河邊さんの心の変遷は、程度や質は異なれど自分の中にあった思いや葛藤を思い起こさせてくれました。
そして、まんまと弱さによる馴れ合いに逃げていたことにも直面させられて、うっ!となりました。
努力や自覚のきっかけを与えてくださり感謝すると共に、今後を楽しみに参加させていただきます。